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「なぜそこまで自主制作にこだわるのか?」と尋ねると、遠藤監督は「映画を創る人間のEQ(心の知能指数)が減って、感性が落ちているからです」と話す。
「アイドルを使って撮影すると、そこそこ演技はできる。ところが撮影が終わると飲み会となって、まるで合コンのような場になる。芸能人かぶれの自己満足だね。タレントであって俳優じゃない。そこに映画会社の人が寄ってきて、『じゃあ、次の映画出るかい?』『わぁ、出る、出る』みたいな会話でキャストが決まる」
遠藤監督の言葉に絶句する私。
「現場でも感性が落ちていてね。若手の役者は演技指導をすると、口では『分かった』と言う。でもやらせると、伝わっていないことが分かる。さすがにベテランの役者は『聞いてねえな』と思っていても、実は分かっていて、考えて芝居をしているけど。若い役者だけじゃなくて、監督だってそう。絵コンテ(撮影シーンの構想図)さえ書けない監督だっている。考える力や想像力が落ちているんだよね。対人関係を避けてPCばかり見ているせいじゃないかと思う」
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