脳の抑制系の延長としての宗教

宗教や習俗やイデオロギーの役目として、
集団内の暴力闘争の抑制があげられる

そもそも人間の脳、広くは生物の脳は、
強い欲動部分が基底にあり、
それを上位部分から抑制する形で発達してきた
だから、抑制の抑制という形が基本形である

個人が集まって社会を形成し、文化を形成する場合も、
個人の欲動を抑制する仕組みとして、宗教、制度習慣、イデオロギーがあげられる

ときどき宗教やイデオロギーのゆえに内部で殺し合いも起こるのであるが
それは欲動を抑制しきれなかっただけだろう

したがって、いったん集団が成立すれば、
宗教は、集団内の抑制機構として役に立つ

宗教と政治は一知する

ーーーーー
一度成立した集団内部の抑制装置として宗教は役立つのであるが
外来の野蛮集団に対する抑制としては役に立たない
だから、野蛮集団は勝利する

征服した後に、女たちの優美さに慣れ親しみ、宗教や儀式による抑制系を発達させ、
内部統制をはかる

そして同じことの繰り返し

ーーーーー
四書五経を抑制の体系として読むことができるだろう
また儀式全般は抑制の体系である
各種宗教は集団内の抑制の体系である

個人の脳の抑制系の発達を補強するものとして
文化というものは一般に抑制的に作用している

ーーーーー
ところが、中には、外部に対して好戦的で征服を好み、富を収奪することが
大好きな文明もあった
いまでもその文化による世界支配が継続している 

抑制ではなく攻撃促進、欲動開放を是とする文化である

ーーーーー