忖度時代の受難者

多数派の人々は、毒にも薬にもならない、誰も傷つけない微温的な言葉に安心感を得ている
 私たちは、「言葉」がもたらす「あけすけなメッセージ」や「むき出しの論理」をうとましく思い始めている。とすれば、非言語的コミュニケーションの本命である「忖度」が、次の世代の日本人の主要なコミュニケーションツールになることは、すでに約束されている。
 そもそも「忖度」は、交渉相手の意向や本心をいちはやく察して、言葉のやりとり抜きで、相手がメッセージを発信する前にそれを受信する、洗練された組織人のマナーとして、この国で生きる下っ端に長らく推奨されてきたコミュニケーション作法だった。
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このような場合、自閉スペクトラムの人たちはとても不利な状況になる
言葉の表面的な意味ではなく、こころを読み取らなければならないのに、
それがまさに苦手なのだから