自分の体験を相対化することは誰にとっても難しいことだ

“そして「世の人々は誰もかも、男も女も子供までもが、この私に忠告を与える権利を持つと信じている」と、忠告好きの他人に文句を言っています。 確かに、いったん病人になると様々な人が近づいてきます。新興宗教への入信を勧める人もあれば、様々な治療法を紹介しようという人もあります。他の病院へ の転院をすすめたり、「あなたの服んでいる薬は副作用が強いからやめたほうがいい」といった忠告をしたりする人もいます。 忠告するほうは善意でしているのでしょうが、こうした忠告の洪水の中で、病む人は全く疲れ果ててしまいます。”
「看護覚え書」
だいたい自分の経験で、サンプル数=1、絶対の自信がある。
病気の人はだいたいが自信を無くしているし、判断力にも陰りがあるので、
サンプル数=1の絶対の自信に引きずられてしまう
そしてすべては無駄であったと悟ったときにやっと普通の病院を訪れたりする
すると、その時はもう、最初の状態は分からなくなっていて、
いろいろと複雑になってしまったところから始めるしかない
自分の体験を相対化することは誰にとっても難しいことだ