厚生労働省は9月6日に「2015年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」を発表した。同調査・報告は全国の医療施設数や病床数、病床利用率、平均在院日数などを集計したもので、病院は前年に比べて施設数・病床数ともに減少したことが明らかとなった。また、ある県は都道府県別の人口 10 万対の全病床数、療養病床数、一般病床数、常勤換算医師数がいずれも最も多かった。さて、その県は・・・。
小児科、産婦人科・産科の標榜数は減少
医療施設調査では、病院は8,480施設/156万5,968床で、前年に比べ 13施設/2,293床減少し、一般診療所は10万995施設で 534施設の増加、病床数は10万7,626床で 4,738床の減少だった。
病院のうち精神科病院は1,064 施設で前年に比べ3施設の減少、一般病院は7,416施設で10施設の減少だった。
小児科を標榜する施設は2,642施設(一般病院総数の35.6%)で前年に比べ14施設減少し、産婦人科は1,159施設(同15.6%)、産科は194施設(同2.6%)の計1,353施設(同18.2%)で、8施設減少した。
埼玉県の人口10万対常勤換算医師数は118.9人で最も少ない
都道府県別の人口10万対病院病床数は、高知県が全病床(2,521.8床)、療養病床(928.1床)、一般病床(1,076.9床)のいずれにおいても最も多かった。全病床が最も少ない県は神奈川県(810.4床)、療養病床は宮城県(134.0床)、一般病床は埼玉県(490.6床)で、最大(高知県)/最小の比はそれぞれ3.1、6.9、2.2だった。
全国の病院の1日平均在院患者数は125万5,404人で、前年に比べ5,777人(0.5%)減少した。病院の1日平均外来患者数は136万6,693人で、前年に比べ5,421人(0.4%)減少した。病院の平均在院日数は29.1日で、前年に比べ0.8日短くなっていた。
2015年10月1日の時点で医師は21万4,677.8人(常勤換算)で、常勤は17万3,662人(実人員)と前年に比べ4,062人(2.4%)増加し、非常勤は4万1,015.8人(常勤換算)と503.4人(1.2%)増加した。
病院の100床当たり常勤換算従事者数は132.8人で、前年の130.3人に比べ2.5人増加した。人口10万対の常勤換算医師数は、高知県(246.0人)が最も多く、次いで徳島県 (224.1人)、石川県(217.9人)だった。最も少ないのは埼玉県(118.9人)で、次いで新潟県(134.0人)、静岡県(135.0人)だった。