永谷園

“永谷園の商品というと、一般的にお茶漬けしか頭に浮かばないと思うんだが、ところがどっこい永谷園は 「技術屋」 的な一面を隠し持っている。
特にフリーズドライの技術に関しては、名前を出さずにこっそり他の企業からの仕事を請け負うレベルで、その技術力が思う存分発揮されている 極膳 (1個300円する高級お茶漬け) なんて商品もある。
この極膳は知人の永谷園の社員に 「ちょっと凄いよ」 と教えて貰ったんだが、過去何度か購入しているのに 「撮ったと思ってた写真がなかった」 といういつも通りの落とし穴にハマってまさかの画像ナシ。
仕方なくつたない言葉だけで説明するが、こいつの何が凄いって、個装の袋に入ってる時は四角いウェハースのような、フリーズドライのインスタント食品そのものなのに、お湯をかけるとみるみる内に鮭・鯛・蟹・海老・貝柱などに変化するという面白さ。子供の頃にこういう玩具で遊んだな~といった、およそ食べ物に対する感想とは思えない感情が湧いてくる。
また面白いだけじゃなく、食感や風味の再現度の高さは、食べながら思わず笑ってしまうほど。パサパサ感は殆どなく、例えば鯛だったら鯛の身のプリっとした感じまで見事に再現されているのである。
これは開発部が相当頑張ってるんだろうなあと感心する事しきりなんだが、あまりの研究熱心さ故の問題もあるそうで、前述の永谷園社員いわく 「食材のマイナス面まで忠実に再現しちゃうんですよ」 だそうな。
具体的に言うと、魚や蟹の旨みや良い風味だけじゃなく、生臭さや青臭さといった 「それは抑えた方がいいんじゃん?」 と思える部分まで 「リアル」 を追い求めてしまうんだとか。”