新潟 泉田知事 立候補取りやめの考え明らかに

新潟 泉田知事 立候補取りやめの考え明らかに。
この動きをみて思い出した言葉がある。
泉田知事自身の言葉だ。
「僕は自殺しませんから。遺書が残っていても、自殺ではない」
立候補を予定していた泉田知事が立候補を取りやめた。
東電は柏崎原発を再稼働しようとしている。
そして次の知事選挙には再稼働支持の長岡市長が立候補を予定している。
この流れをみて、ふと思い出した言葉がある。それは泉田知事自身の言葉である。
「僕は自殺しませんから。遺書が残っていても、自殺ではない」 
「柏崎原発の再稼働を巡って東電と対立を深めている新潟県の泉田知事ですが、
彼がIWJのインタビューに対して興味深い発言をしていた。
泉田知事「安全協定を破って安全審査申請をしたいと東電は言ってきた。
2007年の時は一体化するから大丈夫と言っていたのに、現在は離れていても大丈夫と言ってきている。
配管がはずれれば生の放射能が拡散すると」
泉田知事「福島事故の本質は、津波でも電源喪失でもない。これはきっかけでしかない。
冷却機能の喪失ということ。常時冷やしておかないと2時間でメルトダウンを起こす。
原因が津波だろうと地震だろうとテロだろうと同じ」
泉田知事「止める、冷やす、閉じ込めるが本質。放射能を大量にばら撒いたのは2号機。
その理由は格納容器が壊れたから。中の圧力が高まったため、水が入らなかった。
だからベント、排気をするということ」
泉田知事「規制委員会が作った規制基準。これは原発の性能基準になっている。
いざ、事故が起きた時に対応する仕組みがない。
規制委員会の田中委員長は『最低限の基準』と言っている。東電に聞くと『経営問題』だと」
泉田知事「廣瀬社長は汚染水問題で『3.11の教訓を学べなかった』と言った。
そのような会社を信用できますかということ。
アメリカのスペースシャトル墜落事故は、組織面もルールも変えて対策をとって了解を得たと」
泉田知事「事故調もいろいろあるが、一番客観的だった国会事故調の報告も、
その後国会で引き継いでいない。
原子力規制委員会設置法4条2項に関係行政機関の長に対し、
原子力利用における安全の確保に関する事項について勧告し、とある。
規制委員会には勧告する権限がある。メルトダウンについて、
誰が嘘を言ったのかを東電は説明する必要がある。誰かが指示した。それを確定するべき」
泉田知事「誰も責任を取らない、真実を言わない、罪にならない。
日本の制度自体を見直し、刑事罰を課すことも必要ではないか。
福島では何があったのか、検証し、総括して改善しなければ、私たち人類の危機」
泉田知事「中越地震を経験して、歴史に恥じない決定をしたいという経緯がある」
岩上「経営では東電は赤字転落必死なので柏崎刈羽を動かすと言ってますが」
泉田知事「でもこれは破綻処理の原因にもなりうる。あとは免震重要棟。
2007年の時はホットラインがつながらなかった」
泉田知事「『知事、もういいんじゃないですか』と言われたが、
ここで黙ったら人類に対する裏切りだと思った。免震重要棟を作ってもらって、
結果的に新潟だけにあるのはおかしいということで、福島にも3.11の半年前にできた」
泉田知事「安全対策をする重要な根拠は、日本のプラントを海外に輸出したときに、
日本が責任を取らなければならないことになる。
使用済み核燃料もどうするのか、後世にツケが残る。目の前のことが心配なら破綻処理すればいい」
岩上「原子力行政のあり方は戦争と似ている」
泉田知事「その通り。アメリカは被弾することを考えて、それを考慮した戦略をたてたが、
日本は全く考えていなかった。日本の意思決定の問題」
岩上「54基の原発が標的になるかもしれないと委員会でとりあげられたこともあったが、
『そんなことも考えなきゃいけないの』となって、そのまま消えてしまった」
泉田知事「思考停止してるんですね」
岩上「ヤマザクラ作戦でも、統合エアシーバトルでも、原発が標的となって被弾することを全く想定されていない」
泉田知事「もともと原発は原子力潜水艦を大きくしたようなもの。3.11で米軍は初期段階が大事だと分かっていた」
泉田知事「なぜその手を借りなかったのか。民間事業者による対応も日本はしていなかった。
原発の意思決定をする人が原発のことを知らないのは困ると。武藤さんがトップだったけど副社長だった」
泉田知事「社長と連絡が取れない中で5000億飛ばすけど海水を入れる指示があなたにできましたか?と
武藤さんに聞いたら、『できません』という回答だった」
泉田知事「秘密だから原因説明しなくていいということにはならない。
スペースシャトル計画で爆発事故は原因究明された。軍事機密だから言えませんということにはならない」
泉田知事「なぜ事故が起きたのか、これを追求するのは規制委員会のはず。
委員の中に地方行政を分かっている人が一人もいない。
アメリカのNRCでは海軍が入っていて原子力対策について非常に強固なものになっている」
泉田知事「原発はアメリカの世界戦略。結果として原子力の平和利用が始まったが、
核兵器転用の副産物だった。処理も日本が負わされている。
日本が主権国家として意思決定をできているか、疑わしい」
泉田知事「事故の責任を現場に押し付けている。
ソ連崩壊の原因はチェルノブイリ事故だったと。
核戦争をやればその後の放射能の処理をどうするのかということを想起させた。
被害は全て住民にきてしまうことを考えた上で議論すべき」
泉田知事、インタビューのあと、「ここまで言ったら危ないかも」と呟いた。
「消されたり、自殺したり。でも、僕は自殺しませんから。遺書が残っていても、自殺ではない。
もし僕が自殺なんてことになったら、絶対に違うので調べてください」と言われた。
A事実関係
1: 泉田知事 立候補取りやめの考え明らかに8月30日 19時50分NHKニュース
ことし10月に行われる新潟県知事選挙に、
4期目を目指して立候補することを表明していた泉田裕彦知事は、
「地元新聞から県が出資する第三セクターの子会社をめぐって事実と異なる報道をされ、
県民に正確な訴えを届けるのが難しいと判断した」などと述べ、立候補を取りやめる考えを明らかにしました。
泉田知事は30日午後6時すぎから記者団の取材に応じ、
地元新聞の「新潟日報」が県が出資する第三セクターの子会社をめぐって行った報道について、
「事実と異なる報道の修正を求めてきたが、残念ながら訂正も説明もしてもらえなかった」と述べました。
そのうえで、「県からの情報が出ていかない環境のなかで、
県民の皆さんに正確な訴えを届けるのが難しいと判断した。
県の職員にも大きな影響が生じるので、立候補を取り下げたい」と述べ、
4期目を目指してすでに表明していた、
ことし10月の新潟県知事選挙への立候補を取りやめることを明らかにしました。
泉田知事は、新潟県加茂市出身の53歳。経済産業省の課長補佐や岐阜県の局長などを務め、
平成16年の知事選挙で初当選し、当選直後に起きた新潟県中越地震の復興に向けて取り組んできました。
また、東日本大震災のあと停止している東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働については、
「福島第一原発の事故の検証なくしては運転再開の議論自体がありえない」として慎重な姿勢を示していました。
泉田知事の立候補の取りやめによって、
10月16日に投票が行われる新潟県知事選挙に立候補を予定しているのは
長岡市の森民夫市長だけになります。
知事選挙について、泉田知事は「本来、争点になるべきの原子力防災について
真正面から向き合った議論をしてほしい。
私が立候補しないほうが議論しやすくなると思った」と述べました。
2:新潟知事選に長岡市長出馬へ…原発前向き派支援
9月29日告示・10月16日投開票の新潟県知事選に向けて、
全国市長会長の森民夫・長岡市長(67)は立候補する意向を固めた。
東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に前向きな一部の県議から支援を受ける。

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よほど深刻な事情ということは分かる。

柔軟に、水のごとく、生き延びましょう。