東南アジアは島嶼(とうしょ)部(=大小さまざまな島からなる部分)と大陸部に分かれます。現在、島嶼部の大部分ははインドネシアに属しています。大陸部は、西からミャンマー(ビルマ)、タイ、カンボジア、ラオス、ヴェトナム。マレー半島にはマレーシア、その先端の島がシンガポールですね。  マレー半島をのぞく大陸部の国は、川と結びつけて覚えてほしい。  ミャンマーはイラワディ川、タイはチャオプラヤ川、カンボジアとラオスはメコン川、ヴェトナムはホン川。それぞれの国はこれらの大河流域に生まれました。これらの大河の多くは、中

東南アジアは島嶼(とうしょ)部(=大小さまざまな島からなる部分)と大陸部に分かれます。現在、島嶼部の大部分ははインドネシアに属しています。大陸部は、西からミャンマー(ビルマ)、タイ、カンボジア、ラオス、ヴェトナム。マレー半島にはマレーシア、その先端の島がシンガポールですね。
 マレー半島をのぞく大陸部の国は、川と結びつけて覚えてほしい。
 ミャンマーはイラワディ川、タイはチャオプラヤ川、カンボジアとラオスはメコン川、ヴェトナムはホン川。それぞれの国はこれらの大河流域に生まれました。これらの大河の多くは、中国の雲南地方に源があります。
そして大河に沿って、中国雲南地方から南下してくる民族移動の流れがあります。たとえば、タイの主要民族はタイ人ですが、中国雲南地方にもタイ族がいて、このタイ族の一部が長い時間をかけて南下してできた国がタイです。また、ヴェトナムは現在は南北に細長い国ですが、もともと北部のホン川流域にいたヴェトナム人がじょじょに南に領土を広げて現在の領域になったので、かつては、南部にはチャム人の国がありました。