「今回、日本が失ったものの中で、最も大きかったものは『理屈が突破されたこと』だった」
「理屈の上では、安保法制をめぐる安倍政権の主張は完全に敗北していた。しかし、にもかかわらず論理的に破綻している法案が閣議決定され、7月16日の衆院通過で事実上の成立が決まってしまった」
「高次元で日本の法秩序が破砕されたことの影響は、恐らく安全保障分野だけにとどまらないだろう。われわれの多くが、日本という国の政治の頂点で、『理』が『無理』によって押し切られるところを目撃してしまった。これによって、戦後われわれが大切に育て、守ってきた『公共』空間が壊されてしまった」