総論:成人の発達障害とは 加藤 進昌 先生 (昭和大学附属烏山病院) 平成14年度の文部科学省の調査で、学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒が約6.3%認められたことにより、発達障害者支援法が成立した。その中心をなしているのが自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥・多動性障害(ADHD)である。発達障害はかつて十分に認識されていなかったために「過小診断」が指摘される時代もあったが、今日ではむしろ、逆に何でも発達障害と呼んでしまう「過剰診断」の時代を迎えている。その背景には社会全体のパーソナリティ障
総論:成人の発達障害とは 加藤 進昌 先生 (昭和大学附属烏山病院) 平成14年度の文部科学省の調査で、学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒が約6.3%認められたことにより、発達障害者支援法が成立した。その中心を … Read more 総論:成人の発達障害とは 加藤 進昌 先生 (昭和大学附属烏山病院) 平成14年度の文部科学省の調査で、学習面または行動面で著しい困難を示す児童生徒が約6.3%認められたことにより、発達障害者支援法が成立した。その中心をなしているのが自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥・多動性障害(ADHD)である。発達障害はかつて十分に認識されていなかったために「過小診断」が指摘される時代もあったが、今日ではむしろ、逆に何でも発達障害と呼んでしまう「過剰診断」の時代を迎えている。その背景には社会全体のパーソナリティ障