ストレス脆弱性モデル
精神病の原因については長い間、生物学説と心理学説の交代が振り子のように続いてきた。しか
し実際には両方の要因があるだろうということで、ストレス脆弱性モデルで説明している。
もともと生物学的に脆弱性(Vulnerability)があり、そこに過剰なストレスが加われば、発病する
とする。
コップと水でたとえてみよう。
生物学的脆弱性とは、コップは平均200㏄であるのに、生まれつき100㏄ということだ。注がれる
水がストレスとして、水が50㏄であれば、どちらも特に問題は起こらない。注がれる水が150㏄で
あれば、200㏄のコップは大丈夫であるが100㏄のコップはあふれてしまう。水が300㏄であれば
、どちらもあふれてしまう。
このように、生まれつきの要因(つまり脆弱性)もあるし、後天的な要因(つまりストレス)もあると
いうことだ。自分は100㏄なのだと認識して、ストレスを100㏄以内にすれば安全に暮らせる。そ
のためにSocial Skillをトレーニングする(SST)。