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「なぜこんな簡単なことも出来ないのか」
自分が情けなくなることがあります。
何度やっても不器用で指が回らない。譜面を見てすぐに弾ける人がうらやましくなる。
ついには、投げ出したくなってしまう。
そんなとき、自分を励ますために思い出すことがあります。
ある有名なバレエダンサーが言っていたことば。
「最初から足の上がる人は才能があるとは言えません。
足が上がらなくても毎日一生懸命練習する。
そうすると、ほんの少しずつでも上がるようになる。
足は心を込めて上げなければ上がらない。
だから、その0.1ミリにも魂が宿るようになる。
そういう人は、足を上げただけでもそこに重みというか何かがある。
お客さんが感動するのはそういうダンサーです。」
「すぐに達者に弾けるからピアノの才能がある」
「最初から高い声を持っているから声楽の才能がある」
そう思ってしまいがちですが、実はそうではないというのです。
もちろん、「足が上がらないから才能がある」と言っているわけではありません。
動かないものを動かすようにする。出来ないものを出来るようにする。その過程における成長が才能なのではないでしょうか。
成長こそが人を感動させるのだと思います。
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