なぜ日本の賃金が上がらないのかというと労働力が「過剰」だから

そもそも、なぜ日本の賃金が上がらないのかというと労働力が「過剰」だからだ。2017年の労働力調査では15歳から34歳の就業者は1643万人と年を追うごとに減っている。ここだけ見れば、「貴重な労働力」なので賃金も上がっていくはずだが、そうならないのは、55歳以上の「高齢労働者」がまだあふれかえっているのと、外国人留学生と技能実習生という「短期移民」が5年前から倍に膨れ上がっているからだ。
 あと数年で高齢労働者がどっと減れば賃金アップのチャンス到来だが、入れ替わりで単純労働を担う移民がわっと入れば、低賃金がビタッと定着する。そこに加えて、上司から「お前、今度やって来たムハンマド君に完全に負けてるじゃん」なんて嫌味を言われる方も現れる。
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「ブラック労働」を前提とした企業がちまたにあふれていることが、日本の労働者の賃金アップを妨げている最大の原因
 『あとはもう給料が良くなっていくだけなので、3~4年経つと週休2日で初任給50万円というバブル期くらいになると思います。逆に言うと、そのようにやらなければ配送ネットワークが維持できないことを、組合員は皆これまでの経験でよくわかっている』