スウェーデンの高齢者施設

スウェーデンの高齢者施設では、徘徊患者にGPS機能の付いた携帯電話を持たせて街を1人で徘徊させることもあると言うのです。小生、「それで、もし交通事故や、転倒して大腿骨頸部骨折を起こしたら誰の責任ですか?」とお聞きしたところ、それは自己責任だというのです。
 また食事介助や経管栄養、PEGは虐待だと言うのです。日本の介護関係者が、欧州の学会で「こうすると食事介助がうまくいく」というような発表をしたところ、フロアから「それは虐待だろう」と非難の声が挙がったと言うのです。ですから、高齢者にスプーンを持たせるけどもそれ以上の介助はしません。したがって食事ができなくなってから2週間くらいで亡くなっていきます。
 そのため、欧米には寝たきり老人がいないと言うのです。スウェーデンの高齢者施設ではビール、ワインは飲み放題です。「人生は楽しむためにある」のです。食べなくなっても経管栄養、輸液は行いません。「脱水と口渇は異なるものであり混同してはいけない」「最も大切なのは入所者の満足感であり輸液をするかどうかではない」と言うのです。「経管栄養、PEGは虐待!」の概念が広まらない限り、日本の施設の問題は解決されないなあと思いました。国内では、PEGを入れられた無言の高齢者たちがズラッと大部屋に並べられた人体工場のような施設が数多くあります。