俺が見たのは、チェルノブイリの森っていう本だな。
チェルノブイリ周辺でのイノシシの生息数は、7000頭でこれは事故後、10倍に増えたことを意味する。
およそ600頭のオオカミが、その数を調節している。
ウクライナ側には、哺乳動物は66種類確認され、昔は姿をあまりみなかったビーバーが1500匹もいる。
そして、なんと、絶滅危惧種のオオヤマネコも生存することがわかった。
個体群の大きさを、その種の健康度と考えると、概して大型哺乳動は、
今のところすこぶる健康だといえる。
昆虫は放射線に強いと思われていたが、コフキコガネの個体数は、
非汚染区にくらべると少ないことが調査で分かった。
また、クワガタも体が非対称のものがみられたりする。
幼虫期に土中でくらし、強い線量を浴びるからかもしれない。
意外な事に、ゴキブリも放射線には弱いらしい。
面白いのは、ある種のハチは非汚染区のハチより、体の模様が変化に富んでいる。
ハチの多様性を促進するような因子があるのだろうか。
ヨーロッパヤチネズミのミトコンドリDNAが調べられたが、有意な変異率はなかった。
環境指標になる両生類のスキアシガエルでは奇形はみつかっていない。