“合理的かつ生産的なものの考え方をしようとすると、いきおい非常に前向きな考え方になる。うじうじしていてもしょうがないからじゃあ打開策を考えよう、今ここに割れたお茶碗がある、それを見て君は悲しい、なぜ悲しいか考えよう、それを解消するにはどうしたらいいか考えよう。割れた茶碗は元に戻らないから一から作ろうか新しいの買おうかそれとも接着剤でくっつけようか。そのお茶碗にどんな思い出や思いが詰まっていたかはこの際おいておいて、悲しい理由がわかれば解決方法も幾通りか出てくる、それのどれがベターかはわからないけど、只メソメソするという選択肢が合理的でないことだけはわかるよね?仕事においてはこの考え方はとても正しい、してしまったミスはそれとしてどうやってフォローするか、そしてどうやって再発を防ぐか。じゃあこの考え方でプライベートだって生きられれば何もかもうまくいくんじゃないかって考えるんだけど、考えたんだけど、考えたところで至った結論が、「その考え方が正しいかどうか」と「その考え方で楽になれるかどうか」は別だし時に逆、ってことだった。”