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しばらくVR空間に身を置いてると、感覚がだんだん変わってくる。
むしろどちらかというと、こっちが現実で、HMDをとった方はなにか別の世界、というような気さえする。
カラフルな空間よりも、ソリッドな空間、たとえば真っ暗な空間に光の線が浮かび上がるような場所だと、それがより顕著に感じられる。
VR空間では、これまで頭のなかにだけ描いていた立体的な空間に言葉や記号や構造が生まれるという体験を、文字通り可視化できる。
さらにいえば、自分の頭のなかだけにある構造を、他の人間にも体験させることができる。
これはちょっとした驚きでもあるし、なにより、それまで以上に自分の思っていることを相手に伝える手段になる気がした。
VR空間は文字通り新世代の表現を実現する強力なツールと言えるだろう。
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