"そしていつの間にか、過去の議論とは全く脈絡のないオーストラリアやフィリピンも準加盟国(我が国と密接な関係にある他国)として集団的自衛権の対象になった。だから、オーストラリア軍と米軍の合同軍事演習に自衛隊が初めて参加したり、フィリピン軍と海上自衛隊のP3C哨戒機が南シナ海で共同訓練を行ったりしたのである。
実際、オーストラリアのアボット首相もフィリピンのアキノ大統領も、いざとなったら日本の自衛隊が助けに来てくれる、と国民に向かって説明している。日本ができることと米軍が求めていること、オーストラリアやフィリピンが期待していることの間に大きなギャップができてしまったわけである。"