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セントラリアの坑内火災(セントラリアのこうないかさい、英:Centralia mine fire)は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州セントラリアで1962年に発生して以来、燃え続けている坑内(地下)火災。セントラリアは米国政府の退去勧告が出され、ゴーストタウンと化した。
セントラリアは19世紀から良質な石炭(無煙炭)が採れる炭鉱の街として栄え、最盛期には約2,000人の住民が生活していた。1962年に起こった坑内火災により、火の回っている鉱脈の上にある地表では地面が70℃から80℃と熱を帯び、地下水は水蒸気となって地表に噴出するようになった。また、地下水が失われたことによって地盤沈下も引き起こされてしまい、セントラリアの住民は生活が困難になるという事態となった。 火災の原因は明らかになっていないが、1962年5月、集積所のごみを焼却したところ、地下の鉱脈に火が燃え移ったとされる説が有力である。
坑内火災の消火には莫大な費用が必要とされ、また技術面での課題も多いことから米国政府は消火活動を放棄した。このため、セントラリアの住民には立ち退き料が支払われ、住民はこの地を去った。街の外部からの進入はほぼ遮断され、2002年には郵便番号(17927番)が抹消された。しかし現在でもごくわずかの人がゴーストタウンと化したセントラリアに住み続けている。
地下でくすぶり続ける火は雨が降っても消えることはなく、いつ鎮火するのかは全く分かっていない。火が燃え尽きるのには相当な時間を要すものと考えられ、鎮火するまでにかかる時間は100年とも200年ともいわれる。
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