人格水準

喧嘩をしているときは人格水準が低下しているので
どうしてもパーソナリティ障害的になりやすい
たとえば
現実把握に歪みが生じる
衝動的になりやすい
過度に悲観的になる
演技的になる
人の話を聞かない
などの傾向が出てしまう
それは普段は何の問題もなく暮らしている人でも
喧嘩に巻き込まれたりすると
人格水準が低下するので
パーソナリティ障害的な部分が出てしまう
例えて言えば
干潮の時にはえぼし岩が見えていて
満潮の時にはえぼし岩が見えなくなるようなものだ
(実際のえぼし岩はいつでも見えているけれども)
しかし
ではその喧嘩がいつも続いているような人はどうなのだろう
(満潮でもえぼし岩が出てしまっている場合)
つまりその人は人格水準が常に低下していて
人格水準が普通程度に上昇する機会がないままで
年中を過ごしているということになり
それはパーソナリティ障害ということになるだろう
つまりディメンショナル・モデルで言うように
それぞれのファクターのスコアは出て
それが個性といえば個性である
そして時と場合に応じて変動する
健全な個体では
人格水準低下が起こったとしても一時的で可逆的である
不健全な個体では
その人格水準の低下が常に起こっている
固定してしまっている 
その人格水準の低下が原因となり
さらに喧嘩が起こり衝動的になり被害妄想的になり喧嘩ばかりしている
人格水準の低下が固定化する
ここで悪循環が完成する
すると常に衝動的で被害妄想的で年中喧嘩をしている人間が成立する
周囲の人を巻き込んで不幸にする
幼児期小児期の悪い環境がこの悪循環の基礎を作る
からくりは分かるけれども
お互いに生身の人間なので対処は難しい
人間は難しいものだと思う
ーー
譬え話で鏡をよく見ろなどというものだが
そのあたりから始めたらどうだろう
毎日自分をビデオ撮りするのである
ビデオに向かって素直な本心を語る
自分以外は見ないのだから嘘をつく必要はない
そして一週間くらいして、また一ヶ月くらいしてから
ひとりで見なおしてみたらどうだろうか
何かヒントが得られるかもしれない