"よく考えてほしいんです。まず1つ目は、ヨーロッパ型社会、欧米型社会だとどうなっているかというと、雇用というのはエリートとノンエリートの2つに完全に分かれています。日本人は欧米の働き方を語る時、多くは上位1割、若しくは数%のエリートたちを指して話をします。みな、グローバルエリート教育がされている、とかですね。
一方で、階層化という概念がないから、同じように、ノンエリートのこともごっちゃまぜに語ります。例えば、向こうではワークライフバランスが整っていて、それで男性社員でも育児休暇をとって9時-5時で残業がない。これは明らかに、ノンエリートの話です。あちらを指して、「いいな」と言っているけれど、ノンエリートとエリートがごっちゃになって言っています。午餐(シェスタ)をとって5時即しているノンエリートに、グローバル教育なんてしてませんし、逆に、パイプライン任用で世界を飛び回るエリートが、育児休暇なんて取ってません。"