"たとえば福島県のあたりの農産物とか海産物について
注意したほうがいいよという意見と
そんなことを言ったら福島県の人に失礼だし風評被害について配慮が足りないという意見がある
また、一段階客観的な意見として、政府が安全だと言い、その政府の発表を信用出来ないとする人々もいて、
本当に安全か危険かは判定できないので、
自分が危険だと思ったら自分が注意すればいいだけで
他人にそれを言うのは余計なことだという意見があり
他方には、危険に気づいていない人がいるとすれば教えてあげたほうがいいのではないかという考えもある
なかなか微妙な問題である
食物が安全かどうかの問題が
政府は信用出来ないとか原子力ムラとかの政治問題に転化してしまう
実際の話は、原発は五重の安全装置があるので絶対安全という安全神話を広めたのは政府で、
しかし絶対安全なものをなぜか東京から遠い福島県に作り、
結果として、いろいろな条件はあったにしても、大事故は実際に起ってしまい、
収束の糸口を探すのも困難で、
内部を観察するロボットの製造をいま試みているという話だ
「どろなわ」に属する
また一方で、福島の人々はまじめに農業を営み、漁業も営んでいる
それらが報われるようにとは思う
縮めて言えば、風評被害になるから言葉を慎めとの言論は
やはりそれに接する人の知性や判断力を信頼していないことになると思う
危険だという意見をみても信用しない方がいいですよ、よく考えてみてくださいと意見すれば
それで充分なのかもしれない
風評被害が発生するから言葉を発するなという方向の話は
風評被害よりも巨大な被害を招いてしまう危険があると思われる
実際に積極的に「食べて」応援している人、信念を持って実行している人は、
たくさんいるのだから、それでいいように思う
ただ税金の使い方としてそれでいいかという話になれば
まさに政治問題で、
風評被害を抑制するために税金を使って宣伝するとすれば、
それは正しい予算の使い方なのかどうか
議論が必要である
"
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あまりはっきり言ったら原発事故の被害にあっている人に悪い
のもわかる
また、やはり心配だという慎重な判断もわかる
しかし遠慮する人が多くなると
遠慮しない人の意見だけが届くようになる