第2次安倍政権は手術をしないで麻酔だけを打ち、その効果は切れてしまった

"日本経済の直面している問題は、安倍首相のいう「戦後レジーム」というより、1960年代から田中角栄が築いた田中レジームともいうべき開発主義の利権構造である。小泉首相が「自民党をぶっ壊す」といったのは、この田中レジームをぶっ壊すことだった。
そのねらいは正しかったが、これは「痛み」をともなう外科手術であり、その跡を継いだ第1次安倍政権は元のバラマキ政治に戻してしまった。金融政策は手術の麻酔にはなるが、第2次安倍政権は手術をしないで麻酔だけを打ち、その効果は切れてしまった。挙げ句の果てに出てきたのが、田中と同じ結果の平等では話にならない。"