“そのためには何よりも「プライド」を捨てることです。プライドを捨てろなどと言われて、逆にもっと「空気」の圧力に飲まれやすくなるのではないかと思われるかもしれません。しかし、「プライド」と「自信」は別のものです。  自信はないのにプライドだけは高いという人がいますよね。そういう人ほど、周りの目が気になったり、「空気」を読めという圧力に屈しやすい。プライドは恥をかきたくないという自意識と一体だからです。実際、コミュニケーションにつまずいて生きにくくなってしまう人ほどプライドに固執していたりするものなんですよ

"そのためには何よりも「プライド」を捨てることです。プライドを捨てろなどと言われて、逆にもっと「空気」の圧力に飲まれやすくなるのではないかと思われるかもしれません。しかし、「プライド」と「自信」は別のものです。
 自信はないのにプライドだけは高いという人がいますよね。そういう人ほど、周りの目が気になったり、「空気」を読めという圧力に屈しやすい。プライドは恥をかきたくないという自意識と一体だからです。実際、コミュニケーションにつまずいて生きにくくなってしまう人ほどプライドに固執していたりするものなんですよね。
 それに対して、自信のほうは、そのつどの「空気」や周りの眼に左右されない「自分への信頼」によって成り立っています。だからプライドを捨てて、それを自信に変えていかなくてはいけません。そのためにはそれなりの自己改造の努力が必要になりますが、その際のポイントの1つが「恥をかくのを恐れてはいけない」ということなのです。
 恥をかくのを恐れなければ、人前でも堂々としていられます。そして堂々としていれば「空気」に右往左往することも少なくなります。
 「空気」を読む社会とはいえ、実際のところは、自分が思っているほど他人は自分のことに注目なんてしていません。少しぐらい失敗しても、他人は気にしてなかったり、すぐに忘れてしまったりするものです。だから、恥をかかないよう自分を取り繕っても、ほとんど徒労に終わってしまいます。
 しかし、周りの目や「空気」に過剰に反応してストレスをためてしまう人は、恥をかきたくない、失敗したくないという思いから、自分から進んでアクションを起こしたり、他人に積極的に働きかけたりすることができません。それでよけいに挽回の機会をもてず、けっきょく空気を慎重に読まざるをえないという悪循環に陥ってしまうのです。"