“退職して実感したことですが、大手企業の従業員はたぶん例外なく周囲を安全な網で囲われ、天敵もなく、所定の訓練を受けて様々な芸を披露しながら餌をもらっていたマリンパークのイルカにそっくりです。生簀から外にでて初めて日本人として社会の中で生活するための制度や手続き、そして必要な費用を知りました。天引きで処理されていた部分です。その金額に驚かされました。自営で生活している人たちが大変立派な人に見えてきました。…
マリンパークでは十分な餌をあたえてもらっていました。でもそう考えると、もらっていた餌はみな死んだ魚だったのかと思えてきます。生きて泳いでいる魚を自分で捕らえたことはなかったんだろうなあと感じます。私は自営業の家に育ちました。そんな背景からこう考えが進んできたのかもしれません。いっぺん自分の力で、小魚でもいいから泳いでいる餌を捕らえられるか試してみたい。そう思います。”
"「マリンパーク」に居続けることができるというのも一つの立派な才能だと思うけれど。現実問題として「マリンパーク」が窮屈で生理的に受け付けないから、止むに止まれず自営や起業をする人が多いと思いますよ。"