” 二世三世四世政治家の弊害が従来から言われ、親類の立候補制限が議論されたこともあった。 さらに今回問題になっているのは 安部側近議員の妻の選挙で安部側から1億5千万円の選挙資金が渡されて、 受け取ったとの証言や証拠が続々。世襲のほかに、家族内で議員を増やしていくというなんとも言いようのない状況だ。 現状で日本の政治家は大臣になる要件として当選回数が言われる。 だから若いころから当選して当選回数を重ねる必要がある。 しかし、若いころから当選するには、やはり二世三世が有利である。 そして大臣になったりする

二世三世四世政治家の弊害が従来から言われ、親類の立候補制限が議論されたこともあった。
さらに今回問題になっているのは
安部側近議員の妻の選挙で安部側から1億5千万円の選挙資金が渡されて、
受け取ったとの証言や証拠が続々。世襲のほかに、家族内で議員を増やしていくというなんとも言いようのない状況だ。
現状で日本の政治家は大臣になる要件として当選回数が言われる。
だから若いころから当選して当選回数を重ねる必要がある。
しかし、若いころから当選するには、やはり二世三世が有利である。
そして大臣になったりすると蓄財できて、子孫に政治家を継がせることができるようになる。
どうしてそんな人を選挙で選ぶかと言えば、結局お金である。
政治家の大きな分類として、官僚や法律家出身、その他、ということになると思う。
官僚組は大平正芳とか宮澤喜一。
その他の出身は田中角栄とか金丸、小渕、竹下など。
森元総理などは官僚出身以外の典型のような気がする。周囲の人には親しみの持てるおじさんなんだろう。
親戚に一人いるととても心強い。気のいいおじさんで、親戚でなくても親戚みたいに頼っていいんだよなどと言われ、
お土産もいろいろもらったりする。人脈を紹介してもらったり、商売の役に立つ人を教えてもらったり、役に立つ。
場合によっては役所に口をきいてもらい、法律違反にならない程度で優遇してもらう。
どのくらい法律違反に近いかで、厚遇の程度の判断となる。
田中角栄氏は森氏よりはイメージ復権傾向なのかもしれないが同じ系統だろう。
安倍総理の行動様式はまさにこの典型のようだ。
身内にやさしくて手厚い。周囲の人にとってはいいおじさんなんだろう。
選挙になれば大金を用意してくれるし。
国有地を9割引きでくれるし。
強姦しても無罪放免してくれるし。
大学新学部設立も支援してくれるし。
1億5千万円もくれて、妻を国会議員にしてくれるし。
こんなにいい人はいない。
しかし、税金を無駄に使うこと、役人に法律的倫理的無理を言うこと、場合によっては、対立する人たちには損をさせて平気なこと、などが難点である。
気のいいおじさんとしてはこれでいいところもあるのだろうが、政治家としてはどうなのだろうかと思う。
卑近な利害調整以外は何もできないのだから。
そのようなものは国の運営とは言えない。
しかしまた逆に、職業的政治家で、カリスマ性があり、身内にも厳しく一切優遇もなく、国民のため、理想実現にまい進する、
そのようなカリスマ的鬼監督のような存在が総理大臣になったら困るだろうなとは思う。
人間の脳が本当に進歩するまで、たとえばあと2万年くらいは、利益調整型のリーダーでいいのかもしれないと思う。
周りの人に新設を施す気のいいおじさんが政治家になる。
専門的なことは何も分からない。それで仕方ないだろう。
そしてその専門家が質の悪い人の場合には、そのまま、質の悪い政策になる。
しかし安倍総理はそれがあまりに露骨で、身内への利益誘導以外に何もできなかった。
「第三の矢」というのだが、たとえば観光立国などは、あまり筋のいい考えではない。
二世三世は身内一同で、いい時代を経験しているので、昔は良かったと考える傾向にあり、
保守的だしむしろ復古志向だと言っていいのではないかと思う。
よりよい未来は、昔に戻ることだというような、どうしようもない感情が根底にあると思う。
官僚を使う技術という観点から言えば、官僚の先輩がやはり有利なのだろうけれども、
田中角栄的官僚掌握術は昔から称賛されていることだ。
安倍総理と質的に違う。