こころの薬箱 レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS):むずむず足症候群

レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome:RLS):むずむず足症候群。
睡眠中に周期性四肢運動(periodic limb movement:PLM)と呼ばれる足関節の不随意性の背屈運
動を,約80%の患者で伴う。このため、RLS患者は,主に睡眠障害を主訴として受診することが
多い。
簡単に言うと、足がむずむずして眠れない。
睡眠不足の結果として、日中の疲労感、傾眠、焦燥感、不安、抑うつ、困惑などがみられる。さ
らに、家庭や職場でのパフォーマンスが低下し、評価が下がることがある。長時間座っていられ
ないこともある。
米国における有病率は10%前後と推定されており、RLSの発症年齢は、20歳以下の若年層におけ
る初発が全体の45%近くにおよび,その後加齢とともに漸減する傾向がみられる。一方、51歳以
上69歳以下の層でも15%以上と高い値を示し、二峰性を示す。
特発性RLSにおいては,遺伝的要因が明確に関与していると思われる例が全例の40%以上を占め
,関与が疑われる例を含めると半数以上に達する。
RLSと鉄欠乏との関連についてはよく知られているが、RLS患者の血漿中の鉄濃度やフェリチン
濃度は正常であることが多い。しかし、CSF中のフェリチンおよびトランスフェリン濃度を調べ
てみると、鉄欠乏が示唆される。
中枢ドーパミン機能障害が関与している可能性が高い。RLSと中枢ドーパミン機能については、
ドーパミン療法がRLSに奏効する点、パーキンソン病とRLSの合併が多く認められる点、PETに
よる観察により、D2受容体、尾状核、被殻においてドーパミン結合の低下が認められる点など
から、両者が密接に関連することが示唆されている。また、鉄はドーパミン合成の律速酵素であ
るチロシンヒドロキシラーゼの補因子であるため、鉄とドーパミンの相互作用がRLSに関与して
いる可能性もある。
RLSの診断にあたっては、病歴を確認し投薬歴についても聴取する必要がある。神経学的診断に
関しては、特発性RLSでは特異性のある異常所見がないある場合もあり、注意が必要である。
RLSは比較的診断のつきやすい疾患であり,治療も奏効することが多いため,患者の早期発見に
努めることが重要である。
不眠といっても、睡眠導入剤だけでは解決しない例。
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治療については、大きく分けて、ベンゾジアゼピン系、ドーパミン系、抗てんかん系、さらに文
献によれば、高血圧の薬、たとえばインデラル、抗うつ剤、たとえば、SSRI、四環系、三環系な
どがある。
従って、まずランドセン。ベンゾジアゼピン系で眠くもなり、抗てんかん作用もあるので合理的
と解釈しているが、本当の作用機序は不明。
ドーパミン系ならばビ・シフロール。これもメカニズムは不明。鉄剤たとえばフェロミアを加え
るのもトライする価値はあるかもしれない。
インデラル、ジェイゾロフト、デジレル、トリプタノールなどは、これらを使うまでもなく、解
決したので、経験がない。