“日本人の歴史観が奇妙なのは、「軍部や政治家が国民を戦争に引きずり込んだ」という話にいつのまにかなっていることです。現代史をすこしでも勉強すれば、事実はまったく逆なことがわかります。
日清戦争で台湾と賠償金を手に入れて以来、日本人は戦争で支配地域を増やすことが「得」だと思い込み、利権を手放すことにはげしく抵抗しました。こうした国民のエゴイズムを一部の軍人や政治家が権力闘争に利用し、「愛国」の名の下に国家を破滅へと引きずり込んでいったのです。――国民が戦争を求めたからこそ、国は戦争をしたのです。”