嫉妬

推理小説での殺人の動機として
恋愛感情が大きいが
嫉妬が原因となることも多いだろう
群れを作り、順位を気にする動物としては仕方がない感情ではあるが
ほどほどにしたいものだ
自分は愛欲に縛られている
自分は今、嫉妬に縛られている
そう気づくだけでずいぶん違う
群生動物の順位制は動物学では学説の変遷もあるだろうが
通常心理として納得できるところではある
本当は自分のほうが、なぜあの人が、などと思うのだろうが
もっと遠くから、たとえば地球の外からの視点で
億年単位で考えてみたいものだ
自分は本当は優秀なのにと思う心は、狭い世界で生きているからだろうと思う
世界を広げれば、時代を広げれば、相対化できる
謙虚と言ってもいいが、むしろ、客観的な正確な認識である
嫉妬の毒は強い
そして動機としても強い
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世界が違えば嫉妬も薄い
違う世界の人が、家柄が特別だというだけで、また閨閥で、優遇されている様子を見ると
人間世界のどうしようもなさを薄く感じる
同じ世界に生きていると
細かい事情が分かるので
どうしようもないこともよくわかる
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能力そのものに対する嫉妬は強烈である
怖いのであまり外には見せないほうがいい
自分で楽しむだけにしたほうがいい
仲良くできるという前提を整えたうえで能力を発揮したほうがいい