“よく物忘れをする、思考がうまく整理できないという人は、睡眠不足である場合がよくあります。これは、記憶の定着、思考の整理は、起きている間よりも寝ている間の方が進みやすいという理由からです。起きているとき、脳は目や耳から常に入ってくる情報に対応して、状況を判断し、行動に結びつけようとしていますので、どんなに頭の中で考える作業に集中しようとしても、思考が外部からの影響を受けてしまいます。寝ているときは、それがほぼ遮断されていますが、脳は活動しています。何をしているかといえば、入力がない状態で、一時的に保存していた記憶をより永続的な記憶に変換したり、得た情報を取捨選択して思考を整理したりしています。 脳をうまく使うには、この性質を利用します。眠っている間は何もできないと考えるのではなく、思考を自動的に整理させる時間と考えます。たとえば、翌日使う資料に目を通し、問題点を大まかに考えておくと、翌朝、思考が整理されているということが起こります。夜の勉強は中途半端にやって、睡眠時間を十分にとり、起きてから整理する方が合理的だということです。”
脳に良い習慣