“樹木の中には寿命が無いものがあります。屋久杉は寿命が無い種類に入ります。
屋久杉の場合、あの樹木全体が生きているわけではありません。ほとんどの部分が既に死んでおり、生きているのは幹の先の部分や根の一部分などに限られます。
屋久杉のように数千年も生きていると、個体の部分ごとに細胞のDNAが異なってきます。つまり、葉っぱの細胞と根っこの細胞のDNAが異なっているのです。このDNAの差が大きくなると一生命個体として自己維持は出来なくなると推測されますが、植物が異なる種で接木が可能なケースがあることを考えると、そうなるには数万、数十万年かかるかもしれません。それは寿命と言えるのではないかと考えるかもしれませんがそうではありません。寿命とは、予め決められている生存期間のことです。
樹木による寿命の差は遺伝子によります。植物に限らず寿命がある生物には、寿命を決める遺伝子が存在しています。”