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思えば、“違法コピー撲滅のため”と、「コピーコントロールCD」「レーベルゲートCD」などが登場したのが02年。その後も、iTunes Storeの進出を渋り、着メロ・着うたに執心だった日本の音楽業界はユーザーの存在を軽視していた。そして、世界の潮流から乗り遅れ、ガラパゴス化の一途をたどる。アメリカやヨーロッパではすでに一般化しているストリーミングサービスSpotifyは、現在も日本をスルーしたままになっている。
おそらく、音楽の質が低下したわけではないし、身の回りに流れる音楽の量が減ったわけではないだろう。ただ、利権を守るため、日本の音楽業界は時代の変化を認めなかったのだ。
「この失われた20年で、われわれは、この国を良くしていくには、政治や官僚や教育や会社組織には、何も期待できないということを思い知らされた。その怠惰な流れの中で漂うように音楽業界はゆるやかに失速していった」。
音楽業界の凋落は、そのまま日本社会の凋落に似ている。
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ソニーがJ-POPを殺した!? 音楽業界10年間の凋落史