早めの受診にも役立てて――。65歳未満で「物忘れ」など認知症の症状が出る「若年性認知症」について、秋田県が患者や家族らに向けて冊子を作った。病気の進行が速い一方、疲れや更年期障害だと思い込み、受診が遅れることもある。県の担当者は「40、50代の人も冊子を手にして、認知症の可能性について意識してもらいたい」と話す。
若年性認知症の患者は、2009年の厚生労働省の調査では全国に約3万7800人いるとされる。平均発症年齢は51・3歳で、女性より男性に多い。
冊子は全51ページ。病気や支援制度をイラストを交えて説明している。「妻の認知症について高校生の娘に教える」といった、患者家族の病気への向き合い方についても触れている。県内の専門医や相談可能なNPO法人などの連絡先も掲載した。
冊子は患者やその家族に病院から手渡されるほか、県のホームページ(https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/32718)でもダウンロードできる。