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なにか問題を考察する場合に
マスコミや売文屋は大衆の感情に迎合していればいいのだろうけれども
多少でも原理的に考察する場合には、
ある考え方、ある感情、ある結論の背景にはどのような価値観があるのかを
見極めることが大切ではないかと思う
もちろん、簡単なことではないが、大切は大切だし
それがすぐに現実に反映されなくても、やはり原理的な考察は大切だと思う
ある問題についてAという結論とBという結論があるとして、
もしAをとるならば、その背景にはXという価値の優先があり
もしBをとるならば、その背景にはYという価値の優先がある
というような考察である
自由と平等とか
機会の平等と結果の平等とか
現在の利益と、未来の理想とか
人権と公共の利益とか
暴力に屈するか、暴力を否定するか
そのような対立軸はあって
またたとえば自由意志の尊重か、人間の意志は環境に対する反応であるとする考え方か、なども考えられる
いずれか100%ではなく、その比率の問題だとしても、
それはどのような比率なのか、考察が必要だろう
人間の思考や感情は習慣に縛られたものであり環境に対する反応に過ぎないとしても
それならば将来はそのように対応すべきであるから
やはりそのような原理的な考察が必要である
それは心のからくりの説明とも言えるが、そればかりではない
暗黙のうちにどのような価値観を優先しているのかを考察すべきだと思う
たぶんそれが100年後や200年後の人類にとって大切なものになるだろう
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