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遠くを見る癖をつけようではないか
戦前戦中の大政翼賛会と言っても
明治と言っても
そんなに昔ではないし
戦争をしたのも、米国に負けて占領され支配されたのも、
ついこの間で、現在は占領時期の一部なのだと考えれば
沖縄の現状も、
米国スパイ機関に奉仕した人たちの孫などが権力の座にあるのも何の不思議もない
世の中が進歩したと言っても
それは科学技術が進歩しただけである
人間の頭はまったく進歩していない
変化があったのは栄養が良くなって身長体重が増大したこととか
衛生状態が良くなって感染症が致死的でなくなったこととか
顎が小さくなって歯がはみ出してしまっていることなどだろうか
科学の最先端を切り開いている頭脳が
家に帰れば3000年前とほぼ同じような家族内のもめごとを処理しきれないでいるのである
科学技術は足し算ができるのだが
人生の問題は自分で生きてみないとわからない
徳川時代も戦国時代も平安時代もさらには縄文時代でも
頭の中は同じようなものだったろうと思う
逆に考えて、今自分が生きているということは、
先祖をたどれば、どの時代にも必ず先祖が生きていたということであって
どの時代にも生きていて食べて子供を産んで育てていたのである
それだけは嘘がない
ある時代で計算してみたとして、どれだけの人が先祖に当たるかと考えると
ものすごい人数になるはずだと思う
どの時代にもあいも変わらない頭の人間が生きていたのであるから
いまも、例えば平安時代のような、貴族たちの右往左往と同質の人間模様が続いているのだと思われる
そんな中で誰かが一時的に羽振りがよくても
別に気にしないで良いのではないか
ずっと羽振りがいいのは天皇家と細川家とそのあたりだろうし
血統をずっとたどれば、どの人も、かなり関係はあるものだろうと思う
大体はすぐに没落するのである
だから質の悪い人が権力者になっているからと言って絶望する必要もない
自分のやることをやって耐え忍べばいいのである
羽振りのいい人も、何もしなくても自滅するのは見えている
自分の子孫が自滅しないように気をつけるだけでいい
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