“結局なんのために勉強するのかと言えば、なにもしないで自分一人でいるとき考えることがあるという人間になるためだと思うのだ。やっぱり、日頃自由な勉強をしていないと、ボーッと寝っころがって、ああこうだな、これはこういう意味か、うん、そうするとこう考えればいいんだなというふうに、自分でいろいろものを考えるということができない。寝転んで天井見ていると楽しいというような人間になるためには、人間の社会生活が複雑化した以上は、やはり勉強しなければだめだ。また、そういう人間になるために勉強するのではなかろうか。”
篠沢秀夫「なんのために勉強するのか」