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貴族は必然的に没落するという話
貴族はいいご身分で、できればそういうものに生まれたいものであるが、
彼らにも弱点はある。
貴族が貴族であるためには一般庶民の労働力を搾取しなければならない。
そして一般庶民が学問を身に着けてからくりを見破り、反抗しないように、
昔は庶民を無教育の奴隷状態に置き、
現代では経済環境と警察権力で縛りつつ教育やマスコミを支配して労働に駆り立てている。
必然的に、貴族は少数であり、庶民は多数である。そうでなければ、経済格差を維持できない。
ところがその格差は、100年程度は維持できるのであるが、
もっと長期になると怪しい。
たとえば徳川家であるが、徳川家という名前は維持しているものの、
中身はどうであったか。
貴族は少数なのであるから新鮮な配偶者を見つけるのが難しい。
だいたい、貴族は、位とか財産の維持だけが目的なのであるから、
貴族の内部でもむやみに区別をつけたがる。
だから、ある階級の人達は、ある階級の人達とは釣り合わないとか言い出して、
配偶者選択の幅をさらに大幅に狭めてしまう。
そうなると、真面目な人は、活力のない子供を授かり、衰退してしまう。
不まじめな男女は、婚外にいろいろな活動をして、新しい遺伝子を獲得する。
こちらは元気な子が生まれたりするのだが、つまりは半分は野蛮な遺伝子である。
しかしそのようにしないと没落を防ぐことができない。
ところがその状態が200年も続くと、遺伝子はすっかり入れ替わり、
徳川という名前であるが、遺伝子はすっかり違うものになっていたりする。
源氏物語の人物関係図でやたらに点線が多く、実は本当の父親とかが多いのであるが、
当時からそれが必然であったはずである。
そういう仕組にしなければ、衰退して消滅していただろう。
貴族の息子はひそかに野蛮人に子供を産ませ
貴族の娘はひそかに野蛮人の子供を産むようにできているのである
後者のほうが秘密は保たれるのもまた必然である
HLA遺伝子が異なるほど、性的に惹きつけられることが知られている
(もう30年も前の知見であるが)
だから、貴族は貴族なのであるが、
遺伝子の中身を見ると、野蛮な庶民に奪取されてしまうのである。
常に集団の外側にある、遠い遺伝子が必要であるらしい
日本の家柄を見ても徐々に衰退するということは感じられるだろう
そのように、酔った先輩は語った
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