誰のための秘密法、共謀罪、九条改正なのか、すっきりしない

何が腑に落ちないのかというと
言論の府に生きる議員たちが自分たちの言論を封じてしまう共謀罪の法律制定について
なぜか強硬に反対しない

もちろん、これまで、秘密法だとかいろいろな戦争法案を強行採決してきて
今度の共謀罪成立で安倍氏の役目は一旦終わるのだろう

秘密法と共謀罪があれば
監視社会にして
権力の気に入らない者たちを闇に葬る事ができる

そんなことはしてはいけないと
議員、言論人、アカデミーの人、マスコミ関係者が頑張るのではなく
この機会に権力側に登録してもらいたいと
雪崩を打っている
いま権力側に入っておけば、秘密法と共謀罪で、この先いい思いができると思っているのだろう

言論の自由を守れとか民主主義を守れとか言いそうなものだけれども、言わない
本気では言わない
正義の味方がかならず勝つプロレスを今日も続けている

でも、憲法さえ空文化する閣議決定は、一体誰のために、何のために、連発されているのか
ある人の指摘では
日本国憲法と日米安保条約の問題が根本にあるのだという
実際、日米安保条約に付随する裏条約のような、アメリカからの指導書の通りに
安倍政権もその前の民主党政権も、行動してきた

日本国憲法よりも上位にあるのはアメリカである

憲法改正と言っても、今の日本国憲法でやりにくいと感じているのはアメリカだけである
アメリカが安心できるような憲法に変えようというだけで
まことに心が寒い

自衛隊が憲法違反だと騒ぐ人がいるのが問題だから憲法を変えたいというのは
おかしな話であって
国民の総意として、自衛隊が憲法違反だと言うならば、自衛隊をなくせばいいだけだし
国民の総意として現状のままでいいならば、それでいいではないか
実際、世論調査では、現状のままで良いと言っているのだから、それでいい

現在の条文で困っているのはアメリカである
軍隊を出せと言うのに、日本は、憲法があるから、そして憲法に対しての国民の支持は高いから、
アメリカの言うことは聞けないと
ずっと言い続けてきた
アメリカこそが、日本国憲法が邪魔なのである

日本国民にとってはも自衛隊はあればそれでいいし、
教育はきちんとしてもらえばいいし、憲法の条文を変える必要など何もない
いろいろな時事用があるし歴史があるのだ
子供のように弄ぶものではない

土台、憲法の条文以上に憲法の精神を実践するのならば、何の障害もない
新しい人権とかいう環境権でも、教育権の拡大でも、なんでもやったらいいし、
それは憲法は禁じていない

憲法が禁じているものが問題なのである
その大きな柱が戦争を禁じていることである
そしてそのことは国民の大多数が支持している
だから何の問題もない
また、だから、アメリカにとっては、問題である

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こんなにもあからさまに属国としての振る舞いをするのは
どういうものか
それこそが恥ずかしいことではないか

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正義を、正しい行いによって実現するのが正義である
という考え方と、
正義を、不正な行いをしても良いから、結果として実現すればよいという考え方がある
スーパーマンとバットマンの関係である

民主主義というものは、その過程のどこを切り取っても、自由と民主と正義が貫徹されていることが目標である

その過程もデタラメ、その到着点もデタラメ、しかし選挙は勝つという、実に反理性的な状況
一体何が起こっているのであろうか

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しかしまた、トランプ大統領の登場という衝撃
もはやアメリカは二流国に成り下がった
民主主義の典型的な問題点がさらけ出されている
そんな国にいまだに忠誠を尽くしているというのも珍しい人たちである

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正義と寛容ということを考える
正義だけでもうまくいかないし
寛容だけでも、もちろんでたらめになるだけだ
どの場合にどのくらいの正義でどのくらいの寛容なのか
ますますむつかしい
本当は簡単なのかもしれないと思うのだけれども