娘を持ってから気がついたのは、他者というのは「教えようとすると、学ばない」という不思議な事実です。これは職人の育成において、古くから世界中で採用されている「徒弟制(とていせい)」の中には組み込まれているセオリーです。すなわち、師匠が弟子に直接は何も教えないからこそ、弟子は師匠から技を盗もうとし、一人前に育つのだと。 この文脈からすると、先生が生徒に向かって一方的に知識を伝えるような従来の教授法には、決定的なデザイン・エラーがあることが推測されます。先生からよりもむしろ、2ちゃんねるから多くを学べるのはどうしてなのか。
これは多分真実なんだろうけど一方で、徒弟が師匠から盗もうとするのは徒弟が将来的には独立するなどのインセンティブをベースにした動機付けがあるからで、一般的なサラリーマンや学生がなにも教えずに自ら学ぶという態度に出るかどうかは個人の資質に依存してしまうのでよろしくないと思う。学ぶ意欲のためのインセンティブ設定が必要。