“ 日本の某商社は、90年代初めに「公用語英語化」を宣言し、結構マスコミにも載ったが、実際に英語化された話はとんと聞くことがなかった。当時その会社にいた方いわく、 「壁に『わが社の公用語は英語』と日本語で貼ってあった」 そうです。 三菱商事じゃないですよ。 なんといっても、三菱商事は当時やっと日本語になったのだ。会話ではなく文書ですが、「漢文から和文」になったのです。 「御承認賜度御検討願度」 というのが社内伺いの最後の決まり文句だった。(和訳=「承認して欲しいので、検討してください」)。社内

日本の某商社は、90年代初めに「公用語英語化」を宣言し、結構マスコミにも載ったが、実際に英語化された話はとんと聞くことがなかった。当時その会社にいた方いわく、
「壁に『わが社の公用語は英語』と日本語で貼ってあった」
そうです。
三菱商事じゃないですよ。
なんといっても、三菱商事は当時やっと日本語になったのだ。会話ではなく文書ですが、「漢文から和文」になったのです。
「御承認賜度御検討願度」
というのが社内伺いの最後の決まり文句だった。(和訳=「承認して欲しいので、検討してください」)。社内のワープロで「ごし」と打つと、この10漢字に変換される見事さであった。
さらに、
「為念」(和訳:「念のため」)
みたいな、レ点が必要チックな接続詞もいっぱいあった気がする。その一方で、
「ドント・ヘジテイトでカム・トゥー・マイ・ルームね」
などというなぞの発言をする人たちもいる楽しい会社でした。