パターンを覚えて思考を節約することと 原理的に考えることとは 対立することのようである

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将棋に上達する方法の一つが
定石を覚えるということや
詰将棋をたくさんやってみるということのようだ

私は祖父に将棋を教えてもらい
その後も日曜ごとに祖父と将棋をした

中学一年位で祖父よりも強くなったので
祖父は面白くなくなったらしく、対局はやめてしまった
祖父は後に、強くなるには本で定石を勉強するばいいんだと教えてくれた

なんだかひどい人で
孫が可愛かったら、強くなる方法を早く教えてくれればよかったのに
自分が楽しむために孫が上達しないようにしていたらしい

しかし考えてみると
私には数学などでも「定石」を覚えて
思考を節約するという習慣がなかった

パターンを覚えて思考を節約することと
原理的に考えることとは
対立することのようである

私はアホだったので
一回ごとに局面を理解し
何手先までかを予測し
という具合に頭を使った
気がつけよ、ドン臭い、テレビでもやっているし本にも書いてあるのに
当時は全く考えつかなかった
随分長考していた

そのとき祖父はパターン思考で定石を応用して思考を節約していたのだと思う

結果として、将棋は強くならなかったけれども、
原理的思考の習慣はついたのだと思う
そう考えると祖父の与えた良い教育だったのかもしれない

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