よくある議論なのだが
宇宙のなか、この銀河系、この太陽系、この地球に、生命が発生し、人類が発生し、自意識を持って活動している、そして宇宙を観察している
このようなことが生じるためには
宇宙の方程式の諸定数は、絶妙に、現在の値でなければならなかった、
しかし、そのような偶然が起こることは、まさに奇跡的ではないだろうか、
それらの定数が現在の値になる確率を計算するとして、ほぼゼロなのである
しかしまた、どんなに奇跡的に小さな確率のことも、起こる可能性はゼロではない
だから起こっていてもよいとも考えられる
また、この広い宇宙であるから、定数の値が違う宇宙であっても、
どこかに、生命は生じて、自意識は発生したのではないだろうか
また、いまこうして自意識が宇宙と自己を意識しているのだから、
結果としては、そのような定数になるはずであったという議論の仕方もある
奇跡的ではあるが
その奇跡が発生した世界に生きているのだから
奇跡はすでに起きて確定しているのだとも言える
たとえば100万人でじゃんけんをしたとして、
勝ち抜く確率はとても低いけれども、
最後には誰かが、一人だけ勝ち残るだろう
それは奇跡的だけれども、誰かが優勝することは間違いがないし、不思議でもない
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オリンピックの金メダルにしても、
誰かが金メダルになることは間違いない
だから、特に珍しいことでもない
という言い方もできる