良寛

“「丁度良い
お前はお前で丁度良い。
 顔も体も名前も姓も、お前はそれは丁度よい。
貧も食も親も子も息子の嫁もその孫も、それはお前に丁度よい。
幸も不幸も喜びも、悲しみさえも丁度よい。
 お前にとって丁度よい。
地獄へいこうと極楽へいこうといったところが丁度よい。
うぬぼれる要もなく卑下する要もなく上もなければ下もない。
死ぬ日月さえも丁度よい。
お前はそれは丁度よい。
             良寛」”