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なかなか難しいが、私が味わった神秘体験の感覚を表現するならば「神との接触」という経験可能な感覚的クオリアがある、と表現できるだろう。
クオリアとは、たとえば人間が見ている赤の色そのもの、その「赤の質感」そのものを指す言葉でクオリア(qualia)の他に感覚質とも呼ばれる。
用例としては「私の赤と他人の赤は同じクオリアか?」とか「私の赤と彼の緑のクオリアが完全に入れ子になっていた場合、それは実証可能か」「クオリアの問題は疑似問題だよ」という感じだ。
そうした感覚的なクオリアには、「熱い」「甘い」「ドの音」「赤」「青」「硫黄臭さ」「指を曲げた感じ」などなど、膨大な量があるわけだが、人間が経験しうるクオリアのなかには、「神と接触した感じ」と表現するに足る、感覚的クオリアが確かに存在するのだ。
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