睡眠中に起きる奇病“頭内爆発音症候群”

“やっと一日が終わってベッドで眠りにつきかけたその瞬間、「パーン!」という音で目が覚めたという経験がある人はいますか? まるで近くで爆発でもあったかのように感じるというこの珍現象。経験のない人にはなかなか理解できませんが、実際にこの現象を体験している人がいるというのです。その原因とは何でしょうか?爆発音は夢それとも幻?なんとも奇妙なこの現象。実は、「頭内爆発音症候群」という病気の症状なんだそうです。入眠時や睡眠が浅いときに起きることが多く、人によっては爆発音ではなく、雑音のように感じることも。また、眩しい光や閃光が見えるといった訴えもあります。誰かが近くにいたとしても、その人にはこの音が聞こえることはありませんし、特に痛みもないそうなので、命に関わるような危険な病気ではないとされています。ただ、たいていの人は突然の出来事に、何か超常現象が起きたのでは、と動揺したり、脳内に恐ろしい病気が発症したのではないかと不安に駆られたりしてしまいます。原因は睡眠に伴って起きる脳神経の異常なぜこのような現象が起きてしまうのでしょうか。残念ながら、今のところ、この病気に精通しているお医者さんは極めて少なく、そのメカニズムは十分に解明されていません。現時点では、米ワシントン州立大学精神科クリニックのBrian Sharpless氏の説が有力とされていて、脳神経の異常によるものだと考えられています。眠りに入るときというのは、脳が少しずつ覚醒した状態からオフの状態に切り替わっていくのですが、なんらかの原因で脳のなかにうまくオフできない場所があると、音を処理する部分の神経活動に誤作動が起こり、爆発音等が鳴り響いてしまうようなのです。そして、その引き金になっているのは、疲労やストレスではないかと言われています。”
夢それとも幻? 睡眠中に起きる奇病“頭内爆発音症候群”とは