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たとえば猿の発情期になると
メスの準備完了のサインとして
おしりや女性器が赤くなったり膨れ上がったりする
それを目印にすることでオスは精子を無駄にしないですむ
人間は直立歩行になったので
女性器の様子は確認しにくくなった
衣服を発達させる前の人類は
おしりを確認することはしやすかっただろう
しかし生理周期と一致しておしりの色や形が変わるわけではないので
これは頼りにならない
乳房は、猿も牛も犬も猫も、セクシャルゾーンではないが
人類はなぜか性的領域になっている
大体は、雄と雌の差異のある部分が性的領域で性的魅力とされる傾向があるので
乳房は性的領域になったのかもしれない
また、おしりをいつも確認できるわけではないので、
乳房のほうが確認しやすいという事情もある
女性が化粧で口唇を赤く塗るのは
サルの場合の女性器の色の変化をアピールしているのではないかと言われる
瞳孔が開いていると、興奮している印と見られ、
これも発情期のサインに似ている
たとえば平安朝ではおしりも乳房も露出するわけではないので
性的意識も随分異なったものだったろうと思う
女性の形をした遺伝子的には男性の人も
ときに非常に性的に魅力的に思えるのは
発情期のサインをフェイクとして振りまいているということになる
人間の場合は、隠すことによって
魅力をますという作戦を採用しているようである
それは見えない部分についての想像力を活用することで
強い魅力を作り出すことが可能になるという人間の特性を利用したものだ
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