西研究室らの測定ツールの適用結果によれば,ユーザーが頻繁に使うシャッター・スピード(露光時間),例えば1/60秒において写真の実質的な解像度は,ミラーとシャッターの衝撃によって1/4以下に低下していた。2000万画素で撮っても実は,最高でも500万画素ほどの解像度の写真しか撮れていないことを意味する。さらに,ミラーアップ後に間を置くことでミラー・ショックを排除しても,解像度が半分以上減っていた。「振動を抑制しないと,多画素しても意味がない」(西氏)のである。
『日経エレクトロニクス』2009年5月4日号より