答弁ロボット

安倍総理は予算案の審議を振り返って「ロボット答弁者があったらいいなあ」と語り、官房長官が「その方が冷静に答弁できる」と応じたとのこと。
そうそう。ドラえもんに答弁ロボットをねだっている図である。
その場合に、ロボットはどのようなアルゴリズムを内蔵すべきか。つまり、どのような価値判断を内蔵すべきか。それが問題。
こっちでは国粋主義で、あっちでは植民地主義で、というのはそのロボットではありえないと思う。
国会ではこちらのアルゴリズムで、夜の食事の時はあちらのアルゴリズムで、矛盾があっても、気にしないというのは、ロボットには無理。
人間でも、知的に誠実な人には無理。
知的でない人か、誠実でない人ならばできるかもしれない。知的でなくて不誠実ならば出来そうだ。
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審議の中で、自分の思考や感情が様々に影響されて、
新しい考え方を知ったり、感動したり、
自分の思考や感性の枠組みが変更されたりもする。
それが大事なんですよ、人間の対話なんですから。
原稿棒読みでも、少しは考えるでしょう?
だから答弁ロボットではダメなんです。
答弁ロボットはアルゴリズムを変更しないから。
無矛盾な完全な論理、ほぼ無限でしかも正確な情報。
他人に説得されることは万に一つもない。
最終的には、アルゴリズムの違いに行き着き、議論は終わる。
アルゴリズムを鍛えるのは人間である。

アルゴリズム時代を変更成長させる人工知能が出現したとしても、
メタ・アルゴリズムのレベルで変更可能だろうか、
そこが問題。

人間は成長もして、回心もする。