音声データ 甘利明・前経済再生相の現金授受問題 推定20億(円)かかるとか、言葉にしてほしい 今だったらギリギリ絡める レクサス何色がいいか

 甘利明・前経済再生相の現金授受問題で、民主党が15日、甘利氏側に現金を渡した建設会社の総務担当者が、甘利氏の元秘書と面会した際にとったという音声データを公表した。都市再生機構(UR)との補償交渉に絡み、元秘書が「推定20億(円)かかるとか、言葉にしてほしい」などと語った声が収められている。
 同党は、元秘書が20億円の補償金をURに提示するよう持ちかけ、「金額交渉に深く介入していた」と主張。元秘書が交渉に介入していないとした甘利氏の会見での説明と矛盾するとして、甘利氏や元秘書の証人喚問を要求している。
 公表された音声は23秒。同党が総務担当者の一色武氏(62)から提供を受けたという。一色氏が昨年11月2日に神奈川県大和市の飲食店で、元秘書との会話を隠し録(ど)りしたものだという。
 それによると、元秘書は「一応推定20億かかりますとか、かかると聞いておりますとか、そういう言葉にして欲しい」と発言。「実際の金額について細かいとこまで絡めない。こういうところは今だったらギリギリ絡めるんで」と結ばれている。
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 甘利明・前経済再生相の現金授受問題で、民主党は16日、甘利氏側に現金を渡した建設会社の総務担当者が元秘書との面会時にとったとされる新たな録音データを公表した。別の元秘書が高級車を総務担当者に求めていたとも受け取れる内容になっているという。
音声は計41秒。総務担当者の一色武氏(62)が昨年11月2日、神奈川県大和市の飲食店で元秘書と面会した際の録音という。同社は都市再生機構(UR)と補償交渉をしていたが、一色氏は「これでURの方がまとまっちゃうと思うんで、えっと○○さん(別の元秘書の名前)がレクサスでしたっけ」と述べている。
 民主党はこの時のやりとりのメモも公表した。一色氏は「カタログ持ってきてもらわないと。ご本人が全部オーダーしなきゃいけませんから」と発言。元秘書が、別の元秘書にメールを打ちながら「一色さんが『レクサス何色がいいか』って聞いてるよ」と、文面を読み上げながら応じているように書かれている。
 16日の衆院予算委員会でこの音声の入手を明らかにした大串博志議員は「甘利事務所が補償交渉に深く関わっている証拠の一つ。うまくいった場合の対価として車をねだっていたという情報だ」と話す。
 甘利氏の事務所は「本件については弁護士に調査をしていただいている」とコメントした。