“甘利氏の辞任事件で内閣支持率が上がったので
非常に驚くとともに
一方ではいつものことだなとの思いも強い
安倍内閣の性格からすると
甘利氏を擁護して、全ては素行の悪い秘書が、
別の素行の悪い人が企んだ罠にハマっただけのこと、
甘利氏はむしろ被害者であるという当初の筋書きで押し切ることも出来たはずだろう
裁判になったとしても、上に行くほど安倍派とは親密、
検察も上に行くほど安倍派と親密、
過去の事件では、民主党なら調査するが自民党は調査はしないと言ってしまった場面もあったくらいだ
だからいつものように甘利氏は悪くない、
筋の悪い人が紛れ込んで罠にはめられたと言い張ることが出来たはずだと思う
それなのになぜ辞任したのだろう、その事のほうが私には謎だ
証拠のテープとかなんとか言ったところで、
すり替えることだってできるし、編集してもいい、
最悪何か都合の悪いことが明らかになってしまったとしても、
北朝鮮の水爆、ロケット発射、その他で紛糾させれば国民はすぐに忘れる
国民は忘れやすいどころではない
福島の原発について不都合が山のようにあるのに
オリンピックだと騒いだり軽減税率がどうしたとかリニア新幹線とか
とにかく物事の順番が狂っている
いよいよ都合が悪くなったら解散総選挙で一挙解決する手もある。
野党はまともに戦う準備ができていないし当分できない
分断工作は万全である
みなさん経済が大事でしょうと選挙をして、勝ったら軍事国家まっしぐら
それなのに甘利氏はなぜ辞任したのだろう
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後任に石原氏が就任し、この人事については副総理の麻生氏が抵抗したようで、
記者会見で、「これから一緒に経済政策を推し進めるが、
彼は経済はあまり得意じゃないんだろうけれどもね」、といったような意味の嫌味をぶちかましていて
いかにも麻生氏らしく振る舞ったのである
党の総裁であった谷垣氏のもとで石原氏は働いていたのに、総裁選となったら、
谷垣氏を差し置いて立候補を表明、谷垣氏は立候補を見送った
この件で麻生氏は石原氏を信長に対する明智光秀であると批判した
石原氏が谷垣氏の支持基盤を切り崩しての立候補だったので、谷垣氏の立候補は潰されたということなのだろうか
甘利氏も当時の親分であった山崎氏に反旗を翻し、
安倍支持を明確にして、安倍が勝ったあとはいい思いをしてきた人間である
その他にも甘利氏の歩みをたどると、恨みを買う理由は十分にあるらしい
たくさんあるから今回のことも特定できないというだけのようである
そうした反・甘利勢力の工作が成功したものか
しかしそれでも安倍総理が擁護すると一貫していれば出来ないことではないような気がするので
安倍総理自体が今回はなにか関わっていて、甘利氏辞任に至ったものだろうか
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事件の概要はまだまだ細部がありそうで不明点もあるようであるが
とにかく、最初URは2000万円の補償金を出すといったところ、
甘利事務所の口利きがあったら2億2000万円になったということは、とりあえず分かりやすい。
2億円の純益である。普通、その儲けに対しての謝礼は、20%から50%、
つまり、4000万円から1億円程度ではないだろうか。
謝礼が少なすぎるのもおかしいと思う。
現金で1~2000万円、飲み代その他を含めて3000万円としても、まだ15%でしかない。
計算が合わないような気がする。
そもそも契約書もない話だし、大体の相場観があるだけのことだ。
先に金を出すほうが小物である。
大がかりな工作をするなら前払いの金も必要だろうけれども、
そんなことでもない。ただ口を利くだけである。
大体は後払いである。
となると、2億円は儲かったけれども、そのままフェードアウトすることだってできないでもない
なにしろ何も証拠は残っていない
たぶん、そんな感じで、政治家事務所を使うだけ使って、支払いは後回しで延ばしておくという
悪い人たちもいっぱいいるはずだろう、一回きりと割りきるなら出来ないこともない
しつこく請求すると、出るところに出てもいいんだと居直る
そんな人達と日常的に交渉するのが仕事なのだろう
秘書の一人は江田事務所から移動してきたと記事にはあったようだ
そのような移動の仕方も世間の感覚から言えば不思議なものである
後払いだと有耶無耶にされるので、相手が焦っているところにつけ込んで、
いろいろと理由をつけて先払いさせる。それが腕だろう。
そして中には先払いばかりでちっとも成果が上がらないという案件も出てくる。
その時は依頼者も怒るだろうし刺し違えても証拠を残すという場面もあるのだろう。
そこまで行ったら、もう「素行の良くない秘書が独断でやったことです」ということになる。
この秘書さんは、先払いをどんどんさせていたようで、
その点では有能だったのだろう。しかし全体で考えると、
2億円はすでに確保したのだから、その謝礼金を、分散していろいろな形で移動するというのも
有り得る話、とすれば、先払いでもないだろう。
払った側が、「金をとられるばかりで何もしてくれない」というのも、不正確なのではないかとも思う。
法律に引っかからない形で、少しずつ2億円の謝礼を払っている、というのが実態ではないだろうか。
それよりも、甘利事務所の秘書くらいになれば、愛人に、使いやすい料理屋をやらせて、
そこを頻繁に使い、普通よりも高めの料金設定でも文句を言わせない、そのようにして資金を回収するとか、
愛人に画商や骨董屋でもやらせて、値段のよくわからないものをかっていただくなどするものではないだろうか。
ひたすらフィリピンパブというのは、こうした初歩的なことは基本としてこなしたうえで、
好きなフィリピーナがいたのだろう。なんだかうぶである。
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話を元に戻して、世間では学校の先生がモンスターペアレントに手を焼くなどと言われたりするが、
与党大物政治家はそんな程度のモンスターではない、本当のモンスターを相手にしている。
その場合、強烈な人間不信になる。そしてうつにもなる。さらに秘書という立場は不安定で、
いつ何が起こるかわからない。ボスのために腹を切るのが美徳であるから明日をもしれない身である。
そんな人の関心は家族と愛人の行く末である。とりあえずそれぞれに不動産と永続的な生活費をと心を砕く
しかしそんな思いも虚しく、家族も愛人も蹂躙されることが多い。
実際は蹂躙ではなく、愛人が景気の良い方に乗り換えるだけというドライなケースもある。
そんな中で生きていると、憲法とは何かとか立憲主義とは何かとか考えるより先に、
約束は守れ、恩を受けたら感謝しろ、借りたものは返せ、家庭を大事にしろ、人を裏切るな、嘘はつくな、
くらいは言いたくなるだろう。
だから、憲法とは何かを理解して改憲草案を言っているのではなくて、
ゆすり、たかり、裏切り、嘘、それらをやめて、信義に則った社会にしようじゃないかという、
彼らの、誠に切実で、根本的な思いなのではないか。
それを警察に持っていくわけにも行かないし、裁判で明らかにするわけにも行かない、
正しいものが勝つとは限らない、そういうギリギリの社会で生きる感覚が
あの憲法草案なるものに結実しているのではないだろうか。
学者なんかにわからないというのは誠にそうだろう。
(しかしやはり、あれは憲法ではないよ)
依頼する側もされる側も社会からのはみ出し者で
警察も裁判所も守ってはくれない。
騙し合いを始めるが最後に騙されるのはどちらか命がけのゲームを続けている。
せっかくうまくいったと思ったらアメリカの筋がしゃしゃり出てきたり、どこかのスパイだったり
謎の占い師が登場したりなどするようだ。
いまどき占い師になんの力があるものかと思うだろうか、
彼らは彼らで結構強力なのである。
“